京浜急行金沢八景駅のホームから見える茅葺き屋根。いったい、何の建物?と興味を持って眺めている人も多いのではないでしょうか。
茅葺屋根の建物と周りの敷地は、令和4年5月に「金沢八景権現山(ごんげんやま)公園」として一般公開されました。金沢八景駅から横浜市立大学方面へ向かい、1分で到着できます。
同公園は、なんと徳川家康ゆかりの地でもあるのです。今話題の家康ブームにのって、権現山公園を紹介します!
なぜ徳川家康と関連が?
徳川家康ゆかりと言われる所以は、家康が園内山頂から見た景色を気に入り、何度も訪れた地であり、家康の没後、東照宮が創建されたからです。
権現山公園ってどんなところ?
現在、東照宮は残っていませんが、東照宮跡と茅葺き屋根の旧円通寺客殿、やぐら(横穴式のお墓)、横井戸が見られます。
茅葺屋根の正体は?
公園内も旧円通寺客殿内も、開館時間内は自由に拝観できます。
同寺内に入ってみましょう。
旧円通寺は東照宮を詣でる上客を迎えるために使われていたと考えられています。
古いですが、大切に使われ保存されてきたと感じられる室内。建物は、一度取り壊され、資料を元に再築されたそう。
出来るだけ元の柱を残すよう工夫されていて、柱には継ぎ目があります。古くなった木材を新しいもので補強していることがわかります。
柱に残る虫食いの穴に歴史を感じます。
公園のスタッフの方に聞いた建物の見どころをひとつ。
上客用の部屋は天井がありますが、奉公人が試用する奥の部屋は天井張りがありません。その造りの違いを1つの建物で見られるのが特徴だそうです。
現代の家は、天井があるのが当たり前ですが、昔は高貴な人のためのものだったんですね。
茅葺き屋根、内側はこうなってるんですね。雨風しのげるように組んであって、すごい!
その日、外は30度近い暑さでしたが、建物内は風が通りがよく、心地よくすごせました。
その他の見どころ
次は公園内を散策します。階段を上った先に東照宮跡と展望広場があります。
この切り立った崖の前に東照宮が建てられていたそう。敷地だけ見ると、こじんまりした造りだったのかな?と思いました。
展望広場にはベンチがあり、ランチタイムの人気スポットだとか。
さらに階段を上ると、園内と市街が一望できました。
この地に家康が立っていたかと思うと、なんだか感慨深いです。
レストスペースと呼ばれる屋根付きの休憩が取れる場所もあります。
夏の日差しの中、東屋の椅子に腰かけて休んでいたら、この場所だけ、時間がゆったりと流れているような気がしました。
線路の側にあるとは思えない穏やかな場所、徳川家康ゆかりの「金沢八景権現山公園」。
みんなに知ってもらいたいような、でも自分だけのお気に入りスポットにしておきたいような素敵な場所でした。紅葉や桜の時期にも訪れてみたいです。
権現山公園へのアクセス
【金沢八景 権現山公園 】
京浜急行・シーサイドライン 「金沢八景」駅下車 徒歩約1分
所在地 横浜市金沢区瀬戸20-3
開園時間 9:00~17:00
※旧円通寺客殿開館時間 9:30~16:30
定休日 第4月曜日 (祝日の場合は翌平日)、年末年始
入園 無料
駐車場・駐輪場 なし
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