文章がうまくなるとはどういうこと?山田ズーニーさんの本から学んだこと

書評

うまく文章が書けたらなんかカッコイイ

ここ最近、こんな単純な理由で、文章に関する本をまとめて読んでいます。

誰かがいいとおすすめしているものや、なんとなくタイトルで選んで読んだ本の多くは、文章の“書き方”について書かれたものでした。例えば、1文を短くする、とか、修飾語と修飾される語を近づける、という内容。

そんな本の中でダントツに印象に残ったのがこの本。すごかった。

「伝わる・揺さぶる!文章を書く」 山田ズーニー著

読みながら心が揺さぶられまくり、一気に読みぬけました。

この本の内容は、文章の書き方というより、思考のまとめ方や考えの組み立て方が書いてあります。著者が目指す文章力のゴールについても。

あなたの書いたもの で、読み手の心を動かし、 状況を切り開き、望む結果を出すこと、それがゴール だ。

山田ズーニー著「 伝わる・揺さぶる! 文章を書く」 (PHP新書)

自分の中の「文章をうまく書くとはどういうことか」という疑問を整理することができました。
私が望んでいたのはうまく文章を書くことではなく、きちんと筋道を立てて考えを整理したかったんだ。それを“機能する文章”として吐き出したかったんだ。そう気がつきました。

考えられれば書けるのだ。
考えられないから書けないのだ。

考えることを通して、 自分の 内面を顕在化できないとき、人は 静かに傷ついていくのだ。

山田ズーニー著「伝わる・揺さぶる! 文章を書く」 (PHP新書)

そう、私は自分の考えをまとめられなくて、何を悩んでいるか、問題がどこにあるかがわからなくて、傷ついていたのだと思う。

なんだ、この本は。文章の書き方ではなく、カウンセラーの本なの?

そんなふうに感じながら読み進めると、気持ちの真ん中にズーニーさんの文章がずんと突き刺さってきて、夢中で読んで体が熱くなりました。本を読んでそんなふうになるのは初めての体験で、山田ズーニーさんの筆の力にただただ圧倒されてしまいました。

巻末のエピローグに山田ズーニーさんから読者へのメッセージが載っています。

それを読むと涙が出そうになる。
私のようにインターネットの片隅で文章を書いている、すべての人に読んでもらいたい言葉がそこにはあります。

私はこの本をたまたまKindle Unlimitedで読みました。これがサブスクで読めるなんて幸せすぎる。
ぜひKindle Unlimited会員の方もそうでない方も読んでみてください。

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