文章がうまく書きたい と思って読んだ本『放課後の文章教室』小手鞠るい著

書評

『放課後の文章教室』小手鞠るい著(偕成社)

私には、書きたいことにぴったり合う言葉が見つけられない。うまく気持ちを表現できないという悩みがあります。
ブログを書きながら、自分の文章ってこれでいいのだろうか、人にちゃんと伝わっているだろうか、という不安が常にあります。文章を書くことって難しい。

日頃からもっと文章がうまくなりたいと思い、いくつか文章術の本を読む中で、この本は「”放課後”と書いてあるから学生向けで、わかりやすく読めそう」と思って何気なく手に取りました。

本当にこの本よかったです。今年読んだ本の中でベスト1かもしれません。

この本には、小説家になりたければどうしたらいいかということも書いてあります。
ひとつひとつの質問に対し、真摯に教えてくれていて、こんなに手の内をさらして教えてくれるの?と驚くくらいの内容でした。

その中から、小手鞠さんが挙げている文章を書くためのポイントをいくつか紹介します。

感謝と思いやりを込めて書く


小手鞠さんの文章はすごく優しいです。簡単という意味の易しいではなくて、人として優しいの優しいで、温かみがあります。読んでいる人にわかりやすく、丁寧に言葉を伝えようとしていると感じます。

理解している言葉だけを使う

文中で作文コンテストで最優秀賞を取るためにどうしたらいいかという男子生徒からの質問に答える箇所があります。真摯に、そして鋭いポイントのアドバイス。私も自分の文をどのように書いているのか、そのあり方を振り返って考えるきっかけになりました。

「生き生きとして言の葉を茂らせる」

 しっかりと根を張った木がいかに強く、体験と想像にもとづく理解と確信によって選びぬかれたことばがいかに強いか。そして、強い木々が集まってできている森がいかに美しいか。

私は文章をうまく書きたいと思っています。では自分が考える「うまい文章」とはどんな文章なのか、自問自答してみました。

私にとってのうまい文章とは・・・
 わかりやすい文章
 読みやすい文章
 言葉がすっと入ってきて、場面が想像できる文章

客観的に自分が目標とする文章を整理して考えたところで私の文章を振り返ってみると、

もっともそうなことを他の人の言葉を使って書いているカッコつけた文章や、言いたいことを表現できずになんとなく言葉を充てて書いている文章があると気がつきました。

徹底的に考えて、考えたことを容赦なく書くのです。自分が理解していることばだけを使って、生きた葉を枝にびっしりと茂らせるようにして。

『放課後の文章教室』 小手鞠るい

小手鞠さんの力強い芯のあることばが胸に迫ってきます。

これからは理解していることだけ書こうと思いました。わかったふりをして書かないことに決めました。

ことばを大切にする

小手鞠さんの魂を込めて文章を書いている様子、その想いが伝わってきました。書くことへの情熱と文章への愛情が伝わってきて、この本を読みながら、今すぐ文章を書きたいという気持ちになりました。

また、「小説家になりたければどうしたらいいか」という質問にも答えています。
ひとつひとつの質問に対し真摯に教えてくれていて、こんなに手の内をさらしていいの?と驚くくらいの内容でした。

そして、読書感想文の書き方をショートケーキを例に挙げて説明している部分があります。これが本当にわかりやすく、子供が読んだら読書感想文ももっと書きやすくなると思います。

この本に出会ったことで、もっときちんと書くことに向き合いたいと思いました。自分が書くために、うつくしい文章をもっと読みたいとも思います。

私は思考を整理するために文章を書いています。ブログに書くことは、自分の気持ちを棚に並べて、客観的に自分という人物を眺めることです。

読んでくれる人がわかりやすいように、気持ちが伝わるように、もっと丁寧に文章を書いていきたいと思いました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました